どうも。
以前、ひろゆき氏が少子化対策として提案していた「子どもを1人産んだら1000万円」という案について考察しました。
かなり極端な政策に見えましたが、興味深いことに、出生率が歴史的な低水準まで落ち込んだシンガポールが、これに近い規模の子育て支援へ踏み込みます。
ただし、詳しく見ていくと「約1000万円支援」という数字のインパクトと、実際に人々が感じるインセンティブにはかなりの差があります。
シンガポールは日本より所得も物価も高く、支援も一括ではなく長期間に分散されます。日本でも1000万円を一括で渡せばモラルハザードが問題になり、分割すれば今度は「産めば1000万円」という強烈な魅力が薄れてしまう。さらにインフレが続けば、固定された現金給付の実質価値も低下していきます。
そこで今回は、シンガポールという実例を材料に、「子ども1人1000万円」は本当に少子化対策として強力なのかを改めて考えます。
そしてそこから、以前考えた子持ちシングルマザーへの集中支援、家事・育児を代行する支援員制度、養育費未払い問題、さらには養育費をきちんと払った人を婚活市場で評価する仕組みまで含め、「限られた予算をどこに使えば最も効果的なのか」を考察していきます。
ここからはChatGPTに聞いた回答です。
シンガポール政府は、過去最低となる出生率0.87を受け、少子化対策を大幅に強化する。
ウォン首相は、シンガポール国籍の新生児に出生祝いとして1万シンガポールドル(約125万円)を支給し、その後も17歳までに合計約7万シンガポールドル(約877万円)を直接支援すると表明した。
さらに、補助対象の終日保育施設を月約1万8800円まで引き下げ、有給の育児休暇・育児休業も拡充する方針。公共住宅についても、子どもがいる、または出産予定の夫婦を優先し、多子世帯への追加支援も検討する。
シンガポールでは65歳以上が人口の約20%に達しており、政府は現金・保育・休暇・住宅を組み合わせた総合的な少子化対策に踏み込んでいる。
ひろゆき氏は以前から、日本で「子ども1人産んだら1000万円」という大胆な少子化対策を提案していました。 そして今回のシンガポールは、厳密には一括1000万円ではありませんが、出生から17歳まで約S$7万を支援するという意味で、かなり近い政策を現実に始めます。
ただし、「約877万円だから、日本の1000万円案とほぼ同じ」と単純比較するのは危険です。シンガポールのフルタイム就業者の月収中央値は2025年にS$5,775で、所得水準そのものが日本よりかなり高いからです。 つまり、現地の所得に対するS$7万の重みは、日本人にとっての「1000万円」と同じではありません。
さらに重要なのがインフレです。日本の消費者物価は2025年に3.2%上昇し、食品は6.8%上昇しました。 したがって、日本で本当に「1000万円」を制度化するなら、固定額の1000万円より、物価や賃金に連動して給付額を自動的に増やす仕組みのほうが合理的でしょう。20年後も1000万円固定なら、実質的な支援価値はどんどん小さくなります。
そしてシンガポール方式で特に面白いのは、一括で大金を渡さないことです。出生時S$1万+1~16歳に毎年S$2,000+教育資金などに分散しています。 これは「産んだ瞬間1000万円」より、育児放棄などのモラルハザードを抑えながら、子育て期間全体を支える設計としてよくできています。
なので日本版を考えるなら、*1000万円一括」より「子ども1人につき生涯1000万円相当を、物価連動で18年間に分割給付」のほうが現実的だと思います。
シンガポールは、ひろゆき案の発想をそのまま採用したわけではありませんが、結果として「少子化には小粒な補助ではなく、子ども1人あたり数百万円規模の強烈な経済インセンティブを投入する」という方向へ踏み込んだ点が非常に興味深いです。
調べて比較すると、結論は「為替では約877万円だが、日本人の感覚では約1000万円前後のインパクトという見方はかなり妥当。ただし完全に同額ではない」です。
シンガポールの今回の政策は、2027年以降に生まれる国民の子どもへ、出生祝いを含めて17歳まで約7万シンガポールドルを支援する制度です。現在の為替では約876〜877万円になります。
まず為替換算では877万円
約877万円
70,000シンガポールドル × 約125.2円 = 約8,764,000円
これは純粋な為替換算です。
しかし、ここからが重要です。
日本とシンガポールでは給料が違う
シンガポール政府統計によると、2025年のフルタイム就業者の月収中央値は5,775シンガポールドル、年間では約6万9,300シンガポールドルです。これは日本円にすると約870万円相当になります。
一方、日本の平均給与は約478万円前後です。
つまり単純に見ると、

シンガポールでは約877万円の支援は一般的な1年分の収入に近い規模ですが、日本なら平均年収の約1.8年分に相当します。
この意味では、日本で1000万円を配る案のほうが、所得に対するインパクトはやや大きいとも考えられます。
では物価を考えるとどうか?
ここは少し逆方向です。
シンガポールは住宅・外食・サービスなどが非常に高い一方、日本は円安もあり国際比較では相対的に物価が安くなっています。OECDでも購買力比較では、PPP(購買力平価)を使わないと国ごとの生活コスト比較はできないと説明されています。
つまり、
- 為替だけなら877万円
- 所得で見ると日本の1000万円に近い
- 物価まで考えると、日本では877万円以上の購買力を持つ可能性もある
という三層構造になります。
インフレも考えるなら固定1000万円は弱くなる
あなたが指摘した点は非常に重要です。
日本の2025年の消費者物価は前年比3.2%上昇しました。つまり、1000万円を20年後も固定額にすると、その実質価値はかなり目減りします。
例えば毎年2〜3%程度の物価上昇が長く続けば、「1000万円」という数字は同じでも、買える教育・保育・生活サービスは減っていきます。
そのため制度としては、
一括1000万円
分かりやすくインパクトは強いが、インフレで価値が下がる。
物価連動型で18年間分割給付
シンガポール方式に近く、実質価値を維持しやすい。
こちらのほうが長期政策として合理的でしょう。
私の見方
ひろゆき氏の「子ども1人1000万円案」は、当時は極端なアイデアに見えましたが、今回のシンガポールは出生祝い・現金給付・保育・育休・住宅支援を合計すると約877万円規模まで踏み込んでいます。
したがって思想としてはかなり近いです。
ただし、日本で導入するなら私は1000万円固定の一括給付ではなく、「実質1000万円相当」を物価連動で出生から18歳まで分割支援する制度のほうが優れていると考えます。
インフレにも対応でき、育児期間全体を支えるため、少子化対策としてはシンガポール型の設計のほうが制度完成度は高いと言えるでしょう。
「 これはシンガポールの案は、日本と比較したら、平均年収1年分で、さらに物価でみると、シンガポールは物価が高く、この給付の恩恵が弱くなります。しかし、シンガポールでインフレが進んでいるかは知りませんが、18年間分割給付なので少なくとももらって一気に使うはなさそうです。これはそんなに強力なインセンティブにならなそうですが、どうでしょうか?」
ここからはChatGPTの回答です。
はい、私も「約877万円」という総額の見た目ほど、出生を決断させる強烈なインセンティブにはならないと思います。今回、制度の内訳まで確認すると、その理由がよりはっきりします。
まず重要な訂正があります。
シンガポール政府の公式資料では、「約S$70,000を現金でもらえる」わけではありません。新制度そのものは最大S$62,000で、そのうち出生時の現金S$10,000+1~16歳まで毎年S$2,000の現金が中心です。
それ以外には、教育口座へのS$10,000、医療用MediSave S$5,000、CDAへの助成などが含まれ、既存制度も合わせて約S$70,000になります。
つまり、感覚的には、
「子どもを産んだら877万円もらえる!」
というより、
「産んだら最初に約125万円。その後、毎年約25万円程度+教育・医療などへの支援が17歳まで続く」
という政策です。
これはかなり印象が違います。
出生へのインセンティブとしては弱くなる
ひろゆき氏の「産んだら1000万円」が強烈なのは、1000万円という大金が出産という意思決定と直接結びついているからです。
一方、シンガポール方式では約18年間に分散されます。
たとえば「子どもを持とうか迷っている夫婦」が、
「毎年S$2,000もらえるなら子どもを作ろう」
と考えるかというと、それほど強力ではないでしょう。
しかもシンガポール政府自身、過去にもBaby Bonusなどかなり手厚い出生支援を続けてきました。それでも出生率は0.87まで低下しています。今回ウォン首相自身も、政府の支援だけで出生率問題を逆転できるわけではないという趣旨を認めています。
ですから今回の政策は、純粋な「産ませるための報奨金」というより、
「子どもを欲しいと思っている人が、お金・住宅・保育などを理由に諦める確率を下げる政策」
と考えたほうが適切だと思います。
そして、ここがかなり重要です。少子化には、
①子どもが欲しいけれど経済的理由で諦めている層
と、
②そもそも結婚・出産をそれほど望んでいない層
がいます。
今回のシンガポール政策は①には効くでしょう。しかし②を①に変えるほどのインセンティブかというと、私はかなり疑問です。
一方で、分割方式にはメリットもあります。おっしゃる通り、出生直後に大金を渡して使い切られる問題を防げますし、教育口座や医療口座など用途を限定した部分もあります。つまりこれは出生率を一気に跳ね上げる「劇薬」ではなく、子育てコストを政府が長期間肩代わりする制度なんですよね。
なので私は、
ひろゆき案=出生そのものへの強烈なインセンティブ
シンガポール案=子育てコストを長期間軽減する社会保障
という違いがかなり大きいと思います。
「約877万円」という総額だけ見ると似ていますが、人間の意思決定に与える心理的インパクトはまったく同じではない。少子化対策としてどちらが出生数を動かすのかを考えるなら、この「総額」ではなくいつ・何円・自由に使える形でもらえるのかを見る必要があります。
なお、シンガポールにもインフレはありますが、最近はかなり沈静化しています。したがって現時点では、日本について懸念されているような高めの物価上昇がそのまま18年間続く、と仮定する必要はありません。
そして面白いのは、一括1000万円と18年分割1000万円は、名目額が同じでも経済価値も心理効果も同じではないことです。ここは少子化政策を考えるうえでかなり重要な論点だと思います。
はい。以前のあなたの「子持ちシングルマザーに支援を集中する案」と比較するなら、予算規模はかなり小さくできる可能性が高いです。理由は単純で、対象者の母数が桁違いだからです。
ざっくり予算を比較すると
ひろゆき氏の案を「新しく生まれた子ども1人につき1000万円」とします。日本の2024年の出生数は68万6,173人でした。
したがって、その年に生まれた全員へ1000万円を約束すると、
68.6万人 × 1000万円 ≒ 6.86兆円
になります。
ただし、これは「出生時に全額支払う」場合の初年度コストです。18年分割なら年間支出は平準化されますが、制度が成熟すると複数世代への支払いが重なるため、年間の給付総額は最終的には概ねこの規模に近づきます。出生数が今後さらに減れば、その分は小さくなります。
一方、あなたが以前考えていた案は、全国民・全子育て世帯ではなく、特に負担の重い子持ちシングルマザーに対象を絞り、現金だけでなく家事・買い物・送迎・見守りなどに使える支援を集中させるというものです。
現在、児童扶養手当を受けている母子世帯は約71.4万世帯です。
仮にこの71.4万世帯すべてに、かなり大胆に追加支援するとしても、
| 追加支援 | 年間予算 |
|---|---|
| 月1万円 | 約857億円 |
| 月2万円 | 約1,713億円 |
| 月3万円 | 約2,569億円 |
| 月5万円 | 約4,281億円 |
| 月10万円 | 約8,563億円 |
です。
つまり、月5万円というかなり大きな追加支援をしても年間約4300億円。ひろゆき式1000万円案の約6.9兆円とは一桁以上違います。
しかも現在の児童扶養手当自体の年間支出は約1413億円です。
ただし、2つの政策は目的が違います
ここが一番重要だと思います。
ひろゆき案
「子どもを産めば1000万円」というインセンティブを出産前の人に提示して、
出産する/しない → 出産する
へ動かそうとする政策です。
対してあなたの案は、
すでに子どもを育てていて、なおかつ一人で育児・仕事を背負っている家庭へ資源を集中する
政策です。つまり直接的には少子化対策というより、子育て困窮対策・子どもの貧困対策の性格が強い。
ただ、間接的な少子化対策にはなります。
「結婚して子どもを産んだけれど、離婚したら人生が詰む」というリスクを政府が保険するからです。
これは経済学的にはかなり面白くて、
出産報奨金=リターンを上げる政策
に対して、
シングルマザー支援=出産後のダウンサイドリスクを小さくする政策
と整理できます。
そして私は、ここにあなたの案の強みがあると思います。
たとえば1000万円を全出生児に配れば、「1000万円がなくても産んでいた家庭」にも巨額のお金を配ります。これは政策の追加的出生数だけを見ると、大きなデッドウェイト(政策がなくても起きていた行動への給付)になります。
一方、対象を困難度の高い家庭に絞れば、同じ1兆円でも1世帯あたりの支援強度を猛烈に上げられる。
ただし弱点もあります。シングルマザーだけを極端に優遇すると、婚姻継続世帯との逆転現象や、離婚・非婚への経済的誘因というモラルハザードを設計上考える必要があります。以前のあなたの案にあった養育費を厳格に徴収したうえで、それでも不足する部分を公的支援するという仕組みは、まさにこの問題への対策になります。
なので私は、
「全出生児に1000万円」vs「シングルマザーだけ支援」
という完全な二者択一より、
①全子育て世帯には薄く支援 → ②ひとり親など負担の大きい家庭ほど急激に支援を厚くする
という傾斜型が、限られた予算を使うなら費用対効果が高いと思います。
そして金額を見るとかなり象徴的です。ひろゆき案1年分の約6.9兆円があれば、71万の母子世帯に単純計算で年間約960万円ずつ配れる規模です。もちろん実際にはそんな配り方はしませんが、それくらい「全出生児1000万円」と「困窮層への集中支援」では必要予算が違います。
要するに、出生率を直接動かす力ならひろゆき案、限られた予算1円あたりで子育ての深刻な困難を減らすなら集中支援案という違いだと思います。問題は「少子化対策のKPIを出生数に置くのか、子育てリスクの低下まで含めるのか」です。
「 71.4万世帯という数だから、月3万円支援しても約2,569億円で済みますが、これが仮にシングルマザーが極端に増加し、5倍になったら、どうなりますか?また、月3万円×18年間ということは総額いくらですか?計算してください」
ここからはChatGPTの回答です。
はい。計算すると、かなり分かりやすい数字になります。
現在の想定を71.4万世帯として、それが極端に5倍になった場合、
71.4万 × 5 = 357万世帯
です。
月3万円を全世帯に支給すると、
- 現在:71.4万世帯 × 3万円 × 12カ月 = 年間2,570.4億円
- 5倍:357万世帯 × 3万円 × 12カ月 = 年間1兆2,852億円(約1.29兆円)
となります。
そして、1世帯が月3万円を18年間受け取った場合は、
3万円 × 12カ月 × 18年 = 648万円
です。
つまり、この制度は子ども1人(あるいは対象世帯)について最大18年間支援すると仮定すれば、総額648万円です。
これは比較すると面白いです。
ひろゆき案:1人1000万円
シンガポール案:約877万円相当(ただし現金以外も含む)
月3万円×18年案:648万円
ただし、あなたの案では対象をシングルマザーに限定するため、対象者が現在の5倍というかなり極端な事態になっても年間約1.29兆円です。全出生児に1000万円を給付する案を、出生数約68〜70万人として単純計算した年間約7兆円規模より、まだ大幅に小さい。
逆に言えば、シングルマザーが5倍になっても、月3万円支援なら財政的には全出生児1000万円案よりかなり安いという計算になります。
ただし注意点が一つあります。「18年間で648万円」は、母親1人ではなく子ども1人なのか、世帯1つなのかで制度費用がかなり変わります。子どもが2人いるシングルマザーに月6万円とするなら予算は増えます。一方、「何人子どもがいても1世帯月3万円」なら上記の計算です。
政策案として詰めるなら、ここはかなり重要な設計ポイントですね。
「 こう考えると見せ方(1人産んだら1000万!しかし、モラルハザードを産むので実際は18年間など分散させる)も関係ありそうです。
また、シングルマザーの生活を楽にするという意味で、支援員を使うのですが、民間のマッチングアプリ使用で価格破壊を起こさせると同時に余っている労働を使うのがいいのか、公務員のほうが公的だし安全だし、安くなるのか、などがあります。
子供1人につき月3万円+12ヶ月×18年で648万円支給するとしたら、それを有効活用したいわけで、安い支援員のほうがいいわけです。
また、現在すでにある児童手当も考えると複雑になります。これも調べたうえで意見をください。
現在ある児童手当に追加で子持ちのシングルマザーに追加で金を配ると、ならば離婚したほうがいいのではないか?という人も出てきます。(月に3万程度の追加+現在の児童手当で離婚まで踏み切れる人がどれくらいいるか知りませんが) 考察してください」
ここからはChatGPTの回答です。
はい。調べてみると、あなたの案はかなり現実的に組み直せます。
ただ、「シングルマザーに月3万円を現金で上乗せ」だけだと、離婚インセンティブと既存制度との重複が弱点になるので、私は現金とサービスを分けたほうがいいと思います。
現在の児童手当は、所得制限なしで高校生年代まで支給され、第1・第2子は3歳未満が月1万5000円、3歳以上は月1万円、第3子以降は月3万円です。
さらに、ひとり親には別に所得連動の児童扶養手当があります。つまり、「児童手当+児童扶養手当+さらに月3万円」を単純に積み上げると、かなり大きな差になります。
ここであなたが言う、
「それなら離婚したほうが得では?」
というモラルハザードは、理論上は確かに発生します。
ただ、私は月3万円程度だけで大量の偽装離婚・経済的離婚が起きる可能性はそこまで高くないと思います。
離婚すると、配偶者の所得・家事労働・住居費の共同負担などを失うケースが多いからです。月3万円=年36万円なので、配偶者との家計共有で得ていた経済価値を埋められる家庭は限定的です。
むしろ危険なのは、境界にいる家庭です。
例えば夫婦仲がかなり悪く、
「離婚すると生活が苦しくなるから踏みとどまっている」
という家庭に対して、児童扶養手当+月3万円+住宅支援+保育無料化などが重なると、離婚の経済的ハードルをかなり下げる可能性があります。
ただし、これは必ずしも悪いこととも言えません。DVや深刻な不和など、子どもにとって離婚したほうが良いケースもあります。政策として問題なのは、実質的には夫婦生活を続けながら制度上だけ別れる「給付目的の離婚」です。
なので、私は月3万円全部を現金にしないほうがいいと思います。
たとえば、
月1万円=自由に使える現金
月2万円相当=家事・育児支援クレジット
くらいの設計です。
これだと年間36万円の支援価値は維持しながら、単純な「離婚すれば毎月3万円儲かる」というインセンティブを弱められます。
そして、この支援クレジットの考え方は、今の日本の制度とも相性がいいです。
実は日本にはすでに「子育て世帯訪問支援事業」があり、訪問支援員が食事準備、洗濯、掃除、買い物、育児、保育園の送迎、宿題の見守りなどを行っています。 また、ひとり親向けにも「ひとり親家庭等日常生活支援事業」があり、家庭生活支援員が保育・食事・掃除・買い物などを担っています。
つまり、あなたの構想はゼロから制度を作る必要はなくて、
現在の訪問支援制度を大規模化・アプリ化する
という方向でかなり実現できます。
そして「公務員にするか、民間マッチング型にするか」については、私は公務員を大量採用するより、行政認証付きの民間マーケットプレイス型が有利だと思います。
理由はコストです。
こども家庭庁の現在の訪問支援事業でも、行政自身が全部の支援員を雇う制度にはなっていません。民間の家事代行、ベビーシッター、社会福祉協議会、シルバー人材センターなどへの委託が想定されています。
しかも支援内容によって委託先を変えることも可能です。
これはかなり重要です。
なぜなら掃除や買い物に、保育士や公務員レベルの人材を使う必要はないからです。
例えば、
掃除・洗濯・買い物 → 一般支援員
送迎・見守り → 認定支援員
乳幼児保育 → 保育士・認定シッター
病児対応 → 専門資格者
というように仕事を分解するほうが安くなります。
現在の国の子育て世帯訪問支援事業の補助基準額も、基本部分では1時間1650円+1件1000円という水準です。 一方、民間ベビーシッターでは一例として1時間2400〜3000円程度の登録があります。
ですから、全国規模の公的プラットフォームを作って大量の需要を流せれば、
時給1500〜2000円程度の家事支援員市場
をかなり大きく作れる可能性があります。
ここであなたのいう「余っている労働力を使う」という発想が生きます。
例えば、
退職した高齢者
短時間だけ働きたい主婦・主夫
学生
副業希望者
フリーター
週10時間だけ働きたい人
などです。
ただし、子どもがいる家庭へ入るので、完全自由市場型は危険です。
だから私なら、
Uber型の自由マッチング+行政認証
にします。
つまり、国や自治体は雇用主にはならない。しかし、
本人確認
犯罪歴等の確認
最低限の研修
レビュー
事故保険
位置情報・入退室記録
児童虐待等の通報ルール
だけは行政が強く管理する。
利用者はアプリで、
「今日17〜19時、料理と掃除をお願いしたい」
と募集し、近隣の認証支援員が応募する。
需要が少ない時間帯なら価格が下がる。
支援員側も、
「今日は2時間だけ働く」
という働き方ができます。
これなら公務員方式より固定人件費が発生しにくく、需要に応じて人員が増減するので、全国展開には向いています。
そしてあなたの「648万円を有効活用する」という観点から見ると、ここが非常に大きいです。
月3万円を18年間全部現金で配れば、
648万円
で終わりです。
しかし仮に1時間1500円相当の支援に転換できれば、
648万円 ÷ 1500円 ≒ 4320時間
になります。
18年間なら、
年間240時間、月20時間程度
の家事・育児支援です。
月20時間なら、
週4〜5時間。
例えば、
週1回4時間、掃除・料理・買い物・子どもの見守り
を18年間利用できる規模になります。
これはシングルマザーにとって、単純な月3万円より体感的に大きい可能性があります。
しかも面白いのは、現金給付よりも離婚目的のモラルハザードが弱いことです。
「毎月3万円現金でもらえるから離婚しよう」
という人はあり得ても、
「毎月20時間家事代行を使えるから離婚しよう」
という人はかなり少なくなるでしょう。
一方、本当に一人で仕事と育児をしている人には非常に価値がある。
つまり支援を、
換金価値は低いが、必要な人には利用価値が高い
形にできます。
これは福祉制度としてかなり重要な設計です。
ただ私は、100%サービス給付にも反対です。
家賃、食費、学用品、光熱費などは現金でないと払えないからです。
なので最終的には、
児童手当=全家庭への基礎給付
児童扶養手当=所得の低いひとり親への所得補填
新制度=ひとり親の「時間不足」を解決する家事・育児クレジット
と役割を分けるのが一番きれいだと思います。
つまり新たに月3万円現金を配るより、
月1万円現金+月2万円相当の支援クレジット
あるいは、もっとサービス重視で、
現金追加なし+月3万円相当の家事・育児クレジット
でもいい。
後者なら、既存の児童手当・児童扶養手当との重複もかなり減ります。
さらに重要なのは、これなら政策の看板も変わります。
「シングルマザーには金を配ります」
ではなく、
「一人で子育てする家庭には、もう一人分の『手』を社会が提供します」
になる。
私はこのほうが、あなたの案の本質に合っていると思います。
そして少子化対策としても面白いです。
ひろゆき案は、
「産めば1000万円」=出産のリターンを上げる政策
です。
あなたの案をこう設計すると、
「離婚・死別などが起きても、一人で育児を全部背負わなくて済む」=出産後の最悪ケースを保険する政策
になります。
人は期待利益だけでなく、最悪の場合どうなるかを見て意思決定します。
「もし夫婦関係が破綻したら仕事+育児+家事を全部一人でやる」
という巨大なリスクを政府が部分的に引き受ける。
これは現金1000万円とは全然違う種類の少子化対策ですが、かなり筋がいいと思います。
特に日本の場合、すでに児童手当に年間2兆円超を投入する仕組みがあります。2025年度予算案では児童手当だけで約2.17兆円です。 その上に全国民型の巨額現金給付を重ねるより、既存の広い現金給付+困難家庭への狭く深いサービス給付のほうが、同じ予算なら効率は良い可能性があります。
要するに、あなたの案を改良するなら、
「シングルマザーに月3万円追加給付」ではなく、「ひとり親に月3万円分の『時間』を配る」
という発想がかなり強いです。
これなら、財政コスト、離婚インセンティブ、労働力不足、家事育児負担という4つの問題を一つの制度で同時に触れることができます。
「 1人1000万案は予算的に厳しいのもあるし、物価高になっており、旨味が減っていくし、結局、ネーミングは「1人1000万ならインパクトがあるが、一気に使ってしまう層が出てくるので、分割にせざるを得ず、インパクトは弱まる」というわけで、シンガポールの案は日本の1人1000万より弱めな政策だが実験的に行われる。
また、僕の子持ちのシングルマザー案集中支援案は現金を配るというより、負荷を減らし、時間を与える策で、マッチングアプリを使うことで価格破壊を起こし、さらに余った労働を使うという考えだが、少子化対策にそこまで効果があるか?というとインパクトは弱い気がしてきた。
ただ、養育費未払いがあまりに多く(調べてください)、未払いの履歴を追い、そういう証明書などを作り、婚活アプリで証明書提出必須にするのは離婚歴ありの男の誠実さを把握できるという意味で意味があるし、やるべきだと思った。養育費を再婚するために何とか払おうというインセンティブにもなる。
これについて考察してください」
ここからはChatGPTの回答です。
かなり面白い方向に整理されてきたと思います。特に、「出生そのものへのインセンティブ」と「産んだ後のリスクを小さくする政策」は別物だと分けて考えると、全体が見えやすいです。
まず、ひろゆき氏の「1人1000万円」は、見せ方としては強烈です。ところが実際に政策化すると、財源負担が大きいうえ、出生時に一括1000万円を渡せば浪費や給付目当ての出産などの問題が出るので、おそらく分割給付になります。
そうすると「1000万円!」という心理的インパクトはかなり薄れます。シンガポール案がまさにそれで、総額は大きく見えても、現金・教育・医療などに分かれ、長期間に分散されるため、出生を決断させる劇薬というより「子育てコストの軽減策」に近いです。
一方、あなたのシングルマザー集中支援は、さらに性質が違います。これは「産んだら得をする政策」ではなく、「最悪、離婚して一人で育てることになっても生活が破綻しにくい政策」です。
現金よりも家事・送迎・育児などを代行して、時間と体力を戻す。しかも民間マッチングを使って支援員の参入障壁を下げ、余っている短時間労働力を使う。これは福祉政策としてはかなり合理的ですが、少子化対策としての即効性は、やはり弱いと思います。
つまり、1000万円案が「アップサイドを大きくする」政策なら、シングルマザー支援は「ダウンサイドを小さくする保険」です。後者にも出生へのプラス効果はあるでしょうが、「この制度があるから子どもを産もう」と直接考える人は多くないはずです。
その意味で、私はむしろ最後に挙げた養育費の履行確保のほうが、あなたのシングルマザー政策と非常に相性がいいと思います。
実態はかなり深刻です。全国調査では、離婚した父親から養育費を現在も受け取っている母子世帯は28.1%にすぎません。「受けたことはある」が14.2%、「一度も受けたことがない」が56.9%です。しかも、そもそも養育費の取り決めをしている母子世帯自体が46.7%しかありません。
なので、「養育費未払い率が約7割」と単純に言うより、
現在受給できているのは約28%しかない
と表現するほうが正確です。取り決め自体がないケースと、取り決め後に払われなくなったケースが混ざっているからです。
そして2026年4月から、国もかなり大きく制度を変えています。養育費の取り決めがなくても暫定的に請求できる法定養育費が子ども1人月2万円設定され、取り決めた養育費については一定額まで優先的に差押えしやすくする先取特権も導入されました。
なので政策の方向性自体は、
「養育費は善意ではなく、親として履行すべき債務」
へすでに動き始めています。
ここから一歩進めて、あなたのいう「養育費履行証明」を作る発想は、かなり面白いと思います。
たとえば離婚歴があり子どもがいる人について、
「養育費取り決めあり/なし」
「現在正常履行中」
「滞納なし」
「滞納を解消済み」
くらいだけを公的に証明できる仕組みにします。
重要なのは、月いくら払っているかや元配偶者の情報まで婚活相手に開示する必要はないことです。
「この人物は、自分の子どもに対する経済的責任を果たしている」
というYes/Noに近い証明だけでいい。
これは婚活ではかなり意味があります。
たとえば、
Aさん:離婚歴あり・子どもあり・養育費を10年間滞りなく支払い
Bさん:離婚歴あり・子どもあり・養育費をほぼ払っていない
この二人をプロフィールだけで見れば同じ「バツイチ男性」ですが、再婚相手としての信用力はかなり違う。
養育費履行履歴は、単なる金銭履歴というより、
責任感、約束を守る能力、子どもへの態度、離婚後も逃げない姿勢
についてかなり強いシグナルになります。
そして、ここに市場インセンティブをつけるのは面白いです。
養育費を払わない男性に対して、
「国が罰する」
だけではなく、
「払わないと将来の婚活市場で不利になる」
という社会的コストを付ける。
逆に、
「きちんと払えば信用スコアが上がる」
ようにする。
これは行動経済学的にもかなり強い可能性があります。
たとえば40歳の離婚男性が、
「あと10年間養育費を払うのが面倒だ」
と思っていても、
「払わないと公的な履行証明が取れず、婚活で不利になる」
となれば、支払う動機はかなり増えます。
しかも国にとっては、新たに巨額の給付金を配る政策ではありません。
むしろ、
払うべき人に払わせる
政策なので、財政負担は比較的小さい。
ここが1人1000万円政策と全く違います。
ただし私は、すべての民間マッチングアプリに提出を法律で義務付けるところまでは慎重でいいと思います。
理由は、離婚歴や養育費履歴はかなりセンシティブな個人情報だからです。個人情報保護法上も、個人情報の取得・第三者提供には目的や本人同意などの適切な取り扱いが必要です。
また、
「経済的事情で一時的に払えなかった」
「相手が受け取りを拒否している」
「親権・面会交流をめぐって係争中」
「養育費額そのものを裁判で争っている」
などもあり得ます。
だから単純な、
未払い=悪人
というブラックリスト制度にすると危険です。
私なら、より穏当な制度にします。
政府が「養育責任履行証明書」を発行し、婚活サービス側が認証バッジとして表示できる制度です。
たとえば、
本人確認済み ✓
独身確認済み ✓
年収確認済み ✓
養育責任履行確認済み ✓
という感じです。
そして、離婚歴+子どもありの利用者には提出を強く推奨し、行政系の婚活サービスでは必須にする。
民間アプリについては最初は任意でもいい。
そうすると利用者側、特に再婚相手を探す女性から、
「このバッジがない男性は避けよう」
という市場圧力が自然に発生する可能性があります。
制度で強制するより、こちらのほうが面白いです。
そして私は、あなたが今考えている一連の政策の中では、
①養育費を強制的に履行させやすくする
②履行している人には公的証明を与える
③婚活市場でその信用を可視化する
④それでも不足する部分を公的な家事・育児支援で補う
という流れが、一番きれいだと思います。
国が最初から全部肩代わりすると、
「父親が払わない→税金でシングルマザーを救済」
になります。
それより、
「まず別居親に責任を果たさせる→それでも一人親特有の時間不足や負担が残る→そこだけ国が支援する」
のほうが公平感があります。
そして少子化という観点でも、
「子どもを産んだら1000万円!」
ほど派手ではありませんが、
「もし離婚しても養育費は逃げ得にならない。さらに一人になった場合は家事・育児支援も受けられる」
という社会にすること自体が、結婚・出産のリスクプレミアムを少し下げます。
なので、今の段階では私はこう評価します。
出生数を短期的に押し上げたいなら1000万円案のほうが直接的。
しかし財政効率と制度の持続性まで考えるなら、「養育費履行強化+履行証明+ひとり親への時間支援」のセットのほうがかなり合理的。
特に「養育費を払っていること自体を再婚市場で資産化する」という発想は面白いです。これまで養育費は「払わなければ怒られる」という負のインセンティブ中心でしたが、「払えば信用が得られる」という正のインセンティブに変えられるからです。
「 Dr.パパさんのポストが以下。
875万円配っても出生率は戻らんよ。 答え合わせは先進国で唯一出生率3を保っとるイスラエルにある。
よく「超正統派が産んどるだけやろ」と言われるけど違う。世俗派のユダヤ人ですら出生率2前後で、これだけで先進国トップ級なんよ。
なんでか。 あの国では子供の価値が学歴競争の外側で定義されとるから。
・国家の存続がかかっとるという物語の中で、子供を持つこと自体が共同体への貢献になる
・親族と共同体が育児に介入してくるのがデフォルトで、母親が孤立せん
・不妊治療は国がほぼ無制限に負担。「産みたい人を全力で支える」に振り切っとる
・そして何より、子供が「投資対象」やなく端的に祝福とされる規範が世俗層にまで浸透しとる
一方シンガポール。 子供1人が「降りられん競争へのエントリー料」になっとる社会では、いくら配っても教育軍拡の弾薬が増えるだけ。
実はこの演説でいちばん重要なのは875万円やなくて、首相が同時に「移民は受け入れ続ける」と言うたとこな。 つまり政府自身、現金では戻らんと知っとる。
世界最高水準の給付をもってしても買えんもんがある、という壮大な社会実験の開始や。
出生率を決めとるのは補助金やなくて、子供を持つ意味のほうな。というXのポストがあります。今までの文章も参考にして、これについてどう思いますか?考察してください」
ここからはChatGPTの回答です。
このX投稿は、問題提起としてはかなり鋭い一方、「イスラエルの出生率が高い理由」を一つの文化的説明にまとめすぎていると思います。ただ、今まで考えてきた「1000万円案の限界」を補強する材料としては非常に面白いです。
まず事実関係からいうと、イスラエルが突出しているのは本当です。OECDによれば2022年の合計特殊出生率は2.9で、OECDで唯一、人口置換水準2.1を上回っています。
2020~22年平均では、超正統派(ハレディ)が6.4、非超正統派ユダヤ人でも2.5です。したがって「超正統派だけが平均を引き上げている」という説明では不十分です。
さらに宗教性を細かく分けた別のデータでは、世俗派ユダヤ人でも出生率は約2.0。これは日本や韓国、シンガポールはもちろん、欧州の多くの国より高い水準です。
ここまではX投稿の指摘はかなり当たっています。
ただし「子どもの意味が違うから」で全部説明するのは危険
イスラエルには文化だけでなく、非常に特殊な制度があります。
代表例が不妊治療です。公的医療制度によって、原則として第1子・第2子を得るためのIVFが45歳未満の女性まで広範囲にカバーされています。イスラエル政府資料も、人口当たりの不妊治療件数が極めて多く、公的負担が世界的にも突出していると説明しています。
つまりイスラエルは、
「子どもは素晴らしい」という文化
だけではなく、
「子どもが欲しいなら国家も実際にかなり手伝う」という制度
までセットになっています。
ここはX投稿でも触れていますが、かなり重要です。
そして私は、ここから「現金給付か文化か」という二択にしないほうがいいと思います。
むしろ、
価値観 × 制度 × 家族・共同体 × 経済環境
の掛け算でしょう。
「1000万円」の弱点がここから見えてくる
これは今まで話してきた内容と非常につながります。
ひろゆき案なら、
子どもを産んだら1000万円!
これは広告として猛烈に強い。
しかし実際には、
1000万円一括 → 浪費・モラルハザード問題
があるので、
18年間に分割 → 月約4.6万円相当
などになっていく。
すると突然、
「毎月4~5万円もらえるなら子どもを産もう!」
という話になります。
かなりインパクトが落ちます。
今回のシンガポールはさらに弱く、総額約S$70,000とされる支援には現金以外も含まれます。それでも政府は出生率0.87という状況に危機感を持ち、同時に移民によって人口を補完していく必要性も認めています。
ただし、
「政府自身、現金では出生率が戻らないと知っているから移民を入れる」
とまで断定するのは少し飛躍しています。
少子化対策が成功しても、生まれた赤ちゃんが労働力になるまで約20年かかります。移民には現在の労働力・人口構成を補うという別の時間軸の役割があります。
したがって、
現金給付+移民=政府が現金給付の失敗を予想
とは必ずしも言えません。
ただ、「子どもの価格」ではなく「子どもの意味」という視点は重要
ここがこのX投稿の一番面白いところだと思います。
経済学的に考えると、
子どもを持つ便益 − 子どもを持つ費用
がプラスなら産みやすくなる、と考えられます。
1000万円政策はひたすら、
費用↓
を狙っています。
あなたが考えていたシングルマザーへの家事・育児支援も、
離婚した場合のリスク↓
育児時間↓
精神的・身体的負担↓
という政策です。
ところがイスラエルから示唆されるのは、もう片方、
「子どもを持つ便益・意味↑」
なのではないか、ということです。
これがかなり重要です。
たとえば、
「子どもは人生を豊かにする」「家族を作るのは普通である」
「子どもがいる生活は楽しい」「孫を親族みんなで育てる」
「子どもが生まれること自体が祝福される」
という社会と、
「子ども1人3000万円かかります」「教育費がこれだけ必要です」
「大学まで行かせなければ」「育児でキャリアが遅れます」
「保育園はどうする?」「習い事は?」
「老後資金も貯めなければ」
という社会では、同じ100万円を補助しても心理的効果が全然違う可能性があります。
後者では、補助金そのものが、
「子どもってそんなに金がかかるものなんだ」
という認識を強化する可能性すらあります。
X投稿のいう「教育軍拡の弾薬になるだけ」という表現は少し強すぎますが、この問題は確かにあります。
ただし「イスラエルモデルを日本へ」は相当難しい
ここも重要です。
イスラエルの出生率を支えている価値観には、宗教、歴史、安全保障、民族意識、家族規範などが絡んでいます。
政府が日本人に、
「国家存続のために子どもを産みましょう」
と言ったところで、イスラエルと同じ効果が出るとは到底思えません。
むしろ反発する人も多いでしょう。
だから文化を政策として輸入するのは、1000万円を配るよりはるかに難しい。
ここが少子化問題の厄介なところです。
お金なら政府が操作できます。
保育園も作れます。育休も作れます。IVFも無料化できます。
しかし、
「子どもが欲しい」という価値観そのものを政府が作ることは極めて難しい。
OECD自身も、出生率低下について経済状況だけではなく、家族形成、男女の役割、人生選択など複数の社会的要因が関係すると整理しています。
ここまでの議論を合わせると、少子化政策は3層になる
私は今回のX投稿を加えることで、今までの議論がかなりきれいに整理できると思います。
第1層:産むメリットを増やす
→ ひろゆき「1000万円」 (これは実現不可能。どうしても分割になり、インパクトは薄れる)
第2層:産んだ後のリスク・負担を減らす
→ 児童手当、保育、育休
→ あなたのシングルマザー家事・育児支援
→ 養育費の強制履行
→ 不妊治療支援
第3層:そもそも子どもを持つことに価値を感じる社会
→ イスラエルから考えられる文化・家族・共同体の問題
という構造です。
日本の少子化政策は第1・第2層を政策として操作できます。
しかし、第3層が弱くなっているなら、いくら第1層に金を投入しても限界がある。
私はここが、X投稿から拾うべき一番重要な仮説だと思います。
ただし、イスラエルを「答え合わせ」と呼ぶのはまだ早い。イスラエルは非常に特殊な社会なので、何が出生率を高くしているのかを因果分解しないと、日本への政策的示唆にはできません。
むしろシンガポールは非常に面白い実験になります。所得水準が高く、政府の政策能力も高く、それでも出生率0.87まで落ちた国が、今度は子ども1人約S$70,000規模まで支援を拡大する。
これで出生率が例えば0.87→1.0程度しか動かなければ、
「金銭的コストを下げるだけでは超低出生率社会を反転させるのは難しい」
という仮説がかなり強くなります。
逆に1.3、1.5と大きく回復するなら、「やはり金額が足りなかった」という可能性が出てくる。
なので今回のシンガポール政策は、あなたの記事の結論を確定させる材料というより、むしろこれから数年間かけて結果を見る巨大な自然実験として捉えるのが一番面白いと思います。
数年後にシンガポールの出生率がどう動いたか、定期的に追跡することもできます。
「シングルマザーになってもいいから子どもを産みたいという層へ、いかにアプローチできるかを僕は考えている。
そして、実際に産む動機や機会と捉えるのはこの層じゃないかと思うし、つまり、少子化対策や補助に敏感に応えてくれる顧客はこの層だと思っている。
1人につき1000万だと薄く広くばらまくわけで、予算も膨大になる。
動機が強い人に訴求したほうが予算もかからず、コスパがいいのと効果がまだある。
これらについてどう思いますか?考察してください」
この発想は、政策を「全国民への一律支援」ではなく「政策によって行動が変わりやすい層への集中投資」として考えると、かなり筋が通っています。ただし、「シングルマザー一般」ではなく、もっと狭くターゲットを定義したほうが強いと思います。
経済学的には重要なのは、政策がなくても産む人にお金を配ることではなく、政策によって「産まない→産む」に変わる限界層(marginal group)に届くことです。
たとえば極端に分けると、
- A:支援がなくても子どもを産む
- B:子どもは欲しいが、経済・仕事・育児・パートナー問題が怖くて断念している
- C:子どもを特に欲しくない
となります。
1000万円を全員に提示すると、Aにも巨額のお金が流れます。しかしAは政策がなくても産むので、出生数を1人増やすという目的から見れば、その給付の大部分は追加効果を生みません。
Cについても、1000万円程度では人生設計を変えない人が相当いるでしょう。
狙うべきなのはBです。
そしてあなたが注目している、
「結婚にはそれほどこだわらない/シングルマザーになる可能性を受け入れてでも、自分の子どもは欲しい」
という女性は、Bの中でも政策反応性が高い可能性があります。
すでに「子どもが欲しい」という便益を高く評価しているので、政府が説得しなければならないのは、
「子どもって素晴らしいですよ」
という部分ではありません。
彼女たちはそこはすでにクリアしている。
残っている障壁が、
金銭、住宅、仕事との両立、育児時間、孤立、出産年齢、パートナーの不在、もし一人になった場合の恐怖
などなら、そこを取り除けばいい。
これは先ほどのイスラエルの話ともつながります。
イスラエル型の、
「産みたい人を全力で支える」
という発想に近いわけです。
ただし、ここで私は「シングルマザー支援」という名前から少し離したほうがいいと思います。
政策ターゲットを、
「シングルマザー」
ではなく、
「子どもを希望しているが、経済的・社会的障壁によって実現できていない人」
と定義する。
その中に、
未婚女性、離婚女性、パートナーはいるが経済的不安がある女性、不妊治療中の女性などが存在する、と考えたほうが政策としてきれいです。
そうするとあなたの案は、単なる福祉政策から出生意欲の高い層への集中型少子化政策になります。
そして、この考え方には「1000万円一律給付」と違う非常に大きなメリットがあります。
仮に年間70万人出生するとして全員に1000万円なら、単純計算で約7兆円。
ところが「支援によって出生行動が変化する可能性が高い10万人」に年間300万円相当の強力な支援をしたとしても、
3000億円
です。
極端な例ですが、政策思想の違いがよく分かります。
問題は、
その10万人をどうやって見つけるのか
です。
ここがこの案最大の難所です。
アンケートで、
「支援があれば子どもを産みますか?」
と聞けば、多くの人が「はい」と答える可能性があります。
そして給付を受けても、本当に追加出生につながったのか分からない。
だから私は、現金をドンと渡すよりも、実際に子どもを持とうとしている人にしか大きな価値を持たない支援を充実させるほうがターゲティングしやすいと思います。
たとえば、不妊治療・妊娠出産費用、産後ケア、保育、家事代行、送迎、病児保育、住宅、育児休業所得補償などです。
これらは、
子どもを持つつもりがない人にはほとんど価値がない
一方、
本当に産もうとしている人には非常に価値が高い。
つまり制度そのものが利用者を選別する、自己選択(self-selection)が働きます。
あなたが考えていた家事・育児マッチングサービスも、ここではかなり意味があります。
「産んだら648万円あげます」
より、
「もし一人で育てることになっても、18年間、週数時間の家事・育児支援を使えます」
という保険を提供する。
これは「子どもが欲しいけれど、一人で抱えることになるのが怖い」という層にピンポイントで効きます。
そして、私はここで一つ重要な発展があると思います。
あなたが探しているのは「最も困っている人」ではなく、「政策によって最も行動が変わる人」なんですよね。
これは福祉政策と少子化政策の決定的な違いです。
福祉なら、
困窮度が最も高い人 → 最優先
でいい。
しかし出生数を増やす政策なら、
支援によって出生確率が最も上昇する人 → 最優先
のほうが合理的です。
これはマーケティングで言えば、全員に広告費を使うのではなく、コンバージョン直前の顧客に広告費を集中するのと同じです。
あなたのいう「少子化対策や補助に敏感に応えてくれる顧客」という表現は、政策論として言い換えるなら、
「出生支援に対する限界反応性の高い層」
になります。
ただし一点だけ慎重になる必要があります。
「未婚でも産んでください。国が支援します」という政策を強くしすぎると、婚姻・父親による扶養・養育費との関係をどう設計するかという別の問題が生じます。
だから以前の養育費の話がここで重要になります。
産みたい人には徹底的に支援する。
ただし、もう一方の親が存在して扶養能力があるなら、その人にも責任を負わせる。
それでも足りない「一人で育てることによる時間・労働力不足」を社会が補う。
この三段構造ならかなり整合的です。
そして私は、イスラエルとシンガポールの比較からもう一つ仮説を立てられると思います。
超少子化社会で一番難しいのは、
「子どもを欲しくない人を、お金で欲しい人に変えること」
なのかもしれません。
そこに1000万円を投入するより、
「すでに欲しい。でも○○が怖いから産めない」
という人の「○○」を徹底的に潰す。
これは出生率を劇的に2.0まで戻す万能策ではないでしょう。しかし、1円あたりの追加出生数という費用対効果を考えるなら、かなり検討価値のある方向性だと思います。
だから、あなたの案の核心は「シングルマザーを優遇する」ではなく、もっと一般化して、
「産む意思はすでにある。あとは障壁だけ、という層に少子化予算を集中する」
なのだと思います。
この定義にすると、1000万円案、シンガポール、イスラエル、シングルマザー支援、不妊治療、家事支援まで、今までの議論が一本につながります。
ここからはChatGPTの回答です。
調べると、ここは意外な結果です。日本のシングルマザー(統計上の「母子世帯」)は、この10年ほどでは増えていません。むしろ減少しています。
こども家庭庁の「全国ひとり親世帯等調査」はおおむね5年ごとなので、比較可能な最新系列は次のようになります。母子世帯とは「父のいない20歳未満の未婚の子を母が養育している世帯」です。
| 年 | 母子世帯(推計) | 前回比 |
|---|---|---|
| 2011年 | 123.8万世帯 | — |
| 2016年 | 123.2万世帯 | ▲0.5% |
| 2021年 | 119.5万世帯 | ▲3.0% |
したがって2011→2021年の10年間では、
123.8万 → 119.5万世帯
なので、
▲4.3万世帯、約3.5%減少
です。
日本の母子世帯数の推移

これは、今考えている政策案にかなり重要です
先ほど計算に使った71.4万世帯は児童扶養手当の受給世帯など別の母数であって、「日本のシングルマザー全体」ではありません。母子世帯全体なら最新の全国ひとり親世帯等調査では約119.5万世帯です。
したがって、仮に119.5万世帯すべてに月3万円を追加すると、
119.5万 × 3万円 × 12カ月 ≒ 年4302億円
です。
それでも全出生児に1000万円を約束する政策とは予算規模が大きく違います。
さらに興味深いのは、母子世帯数が増えていないということは、あなたが懸念していた「支援を厚くしたらシングルマザーが爆発的に増えて財政負担が制御不能になる」という前提は、少なくとも過去10年の自然なトレンドからは支持されないということです。
むしろ2011年から減っています。ただし日本では子どもの総数自体が減っているので、「母子世帯が減った=離婚やひとり親化が起きにくくなった」とまでは言えません。
そして、あなたの狙いが「シングルマザーになっても構わないほど子どもを欲しがっている女性の出生を後押しする」ことであれば、次に調べるべき数字は119.5万人ではありません。
本当に重要なのは、「未婚でも子どもが欲しい女性が日本に何%いるのか」「経済・育児支援があれば実際に産みたい人が何万人いるのか」です。
ここを調べると、あなたの集中支援策が年間数万人の追加出生を狙える政策なのか、それとも対象者がそもそも非常に少ないのかが見えてきます。
調べました。結論からいうと、「結婚にはこだわらないが、子どもは欲しい女性」は確実に存在します。ただし、現在の日本では実際の未婚出産は非常に少なく、ここを政策によってどこまで掘り起こせるかは、まだ十分な公的データがありません。
ただ、あなたの仮説を検討する材料はいくつかあります。
まず「子どもが欲しい未婚女性」はかなりいる
国立社会保障・人口問題研究所の2021年「出生動向基本調査」では、18~34歳未婚女性の平均希望子ども数は1.79人です。
一方、「いずれ結婚するつもり」の女性は84.3%まで低下しています。つまり結婚意欲も出生意欲も低下してはいますが、未婚女性全体が「子どもはいらない」になったわけではありません。
さらに興味深いのが、結婚・家族観です。過去の出生動向基本調査では、「結婚せずに子どもを持ってもよい」という考えに賛成する人はすでに男女とも3割台に達していました。
つまり、「結婚→出産でなければならない」という規範そのものはかなり弱くなっています。
ただし、これは「自分がシングルマザーになりたい」という意味ではありません。ここは分ける必要があります。
「自分が未婚の母になっても産みたい」は、おそらくかなり狭い
この点を直接聞いた大規模な最新公的調査は、私が確認した範囲では見つかりませんでした。
古い民間調査ですが、働く女性243人に「結婚しないで子どもを産み、育てる勇気がありますか」と聞いた調査では、
「未婚の母でも子どもを産みたい」12.8%
でした。
一方、別の2014年の25~35歳独身女性264人調査では、「事情によっては未婚の母という選択もやむを得ない」に54.2%が賛成しています。さらに「子どもとお金に恵まれれば夫はいらない」という回答も5割近くありました。
サンプルが小さく古いので、これを日本女性全体に一般化することはできません。
それでも、
未婚出産を許容する層 > 自分でも未婚出産したい層 > 実際に未婚出産する層
という巨大な漏斗がありそうです。
そして実際の数字を見ると、それがよく分かります。
日本の婚外出生は、わずか2%台
2024年の日本人の出生数は68万6,173人でした。
婚外出生(統計上の「嫡出でない子」)の割合は長年2%程度にとどまっています。2023年は17,860人、出生全体の2.46%でした。
OECDも、日本の少子化について非常に重要な指摘をしています。
日本では婚外出生が約2%しかないため、結婚が減ることがそのまま出生減少につながっているというのです。30代の未婚率上昇などを踏まえ、婚姻率低下を日本の低出生率の重要な要因としています。
これは、あなたの仮説とかなり関係します。
日本には事実上、
結婚できない・しない → 子どもも産まない
という非常に強い接続があります。
ここを、
結婚できない・しない → それでも希望するなら子どもを持てる
に変えられれば、出生数を増やす余地は理論上存在します。
仮に「12.8%」が現在も存在するとしたら
ここからは実測値ではなく思考実験です。
仮に出産可能年齢の未婚女性の中に、
「シングルマザーでもいいから子どもが欲しい」女性が10%前後
存在するとします。
重要なのは、この10%全員が実際に産むわけではないことです。
現実には、
「お金がない」
「仕事と両立できない」
「一人で育児できない」
「住宅がない」
「親に反対される」
「相手がいない」
「社会的な目が怖い」
などで大量に脱落する。
だから現在の婚外出生は2%台しかありません。
逆に考えると、あなたの政策が狙うべきなのは、この「希望と実行の間」です。
私はここがかなり重要だと思います。
1000万円案とはターゲティングが全然違う
ひろゆき案なら、
70万人 × 1000万円 ≒ 7兆円
規模になります。
しかし、この70万人の大部分は1000万円がなくても産んでいた人です。
政策効果を見るなら、
7兆円 ÷ 政策によって新たに生まれた子どもの数
を計算しなければなりません。
仮に1000万円政策によって出生数が5万人増えたとします。
7兆円÷5万人なら、
追加出生1人あたり約1.4億円
です。
もちろんこれは説明用の仮定ですが、一律給付にはこの問題が必ずあります。
一方、あなたの考えている政策は違います。
「すでに子どもが欲しい。しかし一人で育てるリスクが怖い」
という女性だけを狙う。
例えば年間5万人に平均200万円相当の強力な支援をしても、
1000億円
です。
その5万人のうち1万人が政策によって実際に出生したなら、
追加出生1人あたり1000万円
になります。
こちらも仮定ですが、政策評価ではまさにこういう計算をする必要があります。
ただ、ここにあなたの案の最大の問題もあります
私は今までの議論を踏まえると、「シングルマザーを支援する」からもう一段進めたほうがいいと思います。
対象を、
「シングルマザーになってもいい女性」
に限定する必要すらありません。
もっと大きな母集団として、
「子どもを強く希望しているが、結婚・経済・仕事・育児など何らかの障壁によって実現できていない女性」
を探す。
その人に、
あなたが子どもを持てない最大の理由は何ですか?
と聞く。
「お金」なら現金・住宅支援。
「一人で育児できない」なら家事・育児支援員。
「仕事」なら保育・病児保育。
「相手がいない」なら別の問題。
「不妊」なら治療支援。
というように、障壁別に処方箋を変える。
これは1000万円一律給付よりかなり合理的です。
つまり、
全員に同じ薬を飲ませるのではなく、産みたいのに産めない原因を診断して、その原因だけ取り除く。
という少子化対策です。
そして、ちょうどタイミングがいいことに、国立社会保障・人口問題研究所は2025年実施の第17回出生動向基本調査を2026年8月下旬~9月に公表予定としています。現在はまさに公表直前です。
これは非常に重要です。
2021年から2025年にかけて、未婚女性の結婚意思、希望子ども数、家族観がどう変化したのかが分かります。
あなたの仮説を検証するなら、第17回調査が出たら「未婚女性×結婚意思×希望子ども数」をクロス集計して見るのがかなり有効です。
そこで例えば、
「結婚するつもりはない。しかし子どもは1人以上欲しい」
という女性が何%いるのかまで取れれば、あなたが考えている政策の潜在顧客層の大きさをかなり正確に推定できます。
現段階では「数%~10%程度存在する可能性」は十分考えられますが、全国で何十万人いる、と断言できるだけの最新公的データはまだありません。ここは推測と実測を分けておくのがいいと思います。
第17回出生動向基本調査が公表されたら、この層の大きさを確認するとかなり面白いです。 第17回出生動向調査を確認
https://japanese.joins.com/JArticle/354033
子どもを産めば17歳までに約880万円支給…異例の政策を打ち出したシンガポール
今回考えてみて改めて感じたのは、少子化対策は単純に「いくら配るか」だけでは決まらないということです。
「子ども1人1000万円」は圧倒的に分かりやすく、政策の見せ方としても強烈です。しかし、実際に制度化すれば財源の問題があり、一括給付にはモラルハザードがある。18年間などに分割すれば安全性は高まりますが、今度は出生を決断させるほどの心理的インパクトが弱くなります。
一方、僕が考えてきた子持ちシングルマザーへの集中支援は、出生そのものに報酬を与える政策ではありません。
むしろ、「もし離婚して一人で子どもを育てることになっても、人生が極端に苦しくならない」環境を作る政策です。
現金を大量に配るのではなく、民間のマッチングシステムを利用して家事・買い物・送迎・育児などを安価に外注できるようにする。短時間だけ働きたい人など、社会に存在する余剰労働力も活用する。つまり、お金そのものより「時間」と「余裕」を与えるという発想です。
ただし、これも「この制度があるから子どもを産もう」と思わせるほどの直接的なインセンティブになるかといえば、そこまで強力ではないでしょう。
だからこそ、少子化対策には複数の方向からのアプローチが必要なのだと思います。
そして今回、特に重要だと感じたのが養育費の履行です。
離婚後に養育費を払わなくても逃げ切れる社会ではなく、きちんと支払うことを当たり前にする。そして履行してきた人には公的な証明を与え、再婚や婚活の場でも「子どもに対する責任を果たしてきた人」として評価される仕組みを作る。
罰則だけで払わせるのではなく、「払えば将来の信用になる」というインセンティブを作るわけです。
「産めば1000万円」という大きなニンジンをぶら下げる方法もあれば、子どもを産んだ後に起こり得る経済的・時間的なリスクを小さくする方法もある。
結局、本当に必要なのは一つの派手な政策ではなく、「子どもを産んでも大丈夫」「離婚しても子どもは守られる」「親として責任を果たした人はきちんと評価される」社会を作ることなのかもしれません。
シンガポールの壮大な社会実験が出生率をどこまで動かすのか。
その結果は、日本がこれから少子化対策にどこまでお金を投入し、そして「お金以外の何を支援すべきなのか」を考えるうえでも、非常に興味深い材料になると思います。

