どうも。
「東京に行けば人生が変わる。」
地方出身者の多くは、一度はそう思う。
仕事、刺激、出会い、自由、匿名性、チャンス。
実際、東京にはそれらが大量に存在している。
だが同時に、東京は「息を吸うだけでコストが発生する街」でもある。
東京都内に通うサラリーマン(正社員)の年収中央値は約400万円。
しかし、東京23区の新築分譲マンション平均価格は約1億3600万円。
3LDKファミリー向け賃貸ですら、月20万〜30万円が普通になりつつある。
仮に東京23区で月25万円、地方都市で月8万円の住居コストだとすると、30年間で東京は9000万円、地方は2880万円。
差額は6000万円を超える。
つまり、東京という都市は、便利さと引き換えに「人生の固定費」を大量に吸い上げる構造になっている。
一方で、地方にも幻想はない。
「田舎はスローライフ」「自然が豊か」「人が温かい」
そんなイメージだけで移住すると、かなり危険だ。
地方は匿名性が低い。
ムラ社会的なコミュニティが強く、人間関係が固定されやすい。
プライバシーを重視する人、人付き合いで消耗しやすい人には、かなりストレスになる。
さらに、広い庭や一軒家には維持コストがある。
剪定や草刈りを放置すると、ヤブ蚊、ハチ、ムカデ、ネズミ、イノシシまで現れる。
地方は「自然が豊か」なのではない。
自然との戦いが日常にある。
加えて、日本の地方は今後さらに不便になる可能性が高い。
限界集落は増え、飲食店は減り、公共交通は縮小し、医療アクセスも悪化する。
高齢になり、免許返納すれば、すぐに買い物難民化する地域も少なくない。
医療機関へ定期的に通う人。
公共交通を頻繁に使う人。
外食文化が生活の一部になっている人。
こういう人にとって、田舎移住は「コスト削減」ではなく、「生活水準の低下」になる可能性すらある。
では、なぜそれでも地方移住を考える人が増えているのか。
理由は単純だ。
東京の固定費が重すぎるからである。
2025年の東京都は転入超過が約6万5200人。
依然として若者は東京を目指している。
しかし、その数は前年より約1万4000人減少した。
興味深いのは、転入の中心は20代だが、35歳を境に転出が増え始めることだ。
つまり、
若いうちは東京で経験と人脈を得る。
30代以降は生活防衛モードに切り替える。
そういう流れが現実として存在している。
実際、ここ数年は空き家を格安提供したり、子育て支援を強化する自治体も増えている。
「東京か地方か」の二択ではなく、
・東京で稼ぐ
・固定費は地方に置く
・必要時だけ都市機能を使う
というハイブリッド型の生き方を模索する人が増えている。
ただし、ここで重要なのは、「いきなり移住するな」ということだ。
夏に観光気分で行き、「空気がいい」「自然が豊か」「家賃が安い」だけで判断すると危険である。
実際に住むと、
・ゴミ出しルール
・夜の暗さ
・車前提社会
・地域独自ルール
・雪
・病院不足
・薬不足
など、「暮らしの摩擦」が見えてくる。
だから短期賃貸で“試運転”するのが合理的だ。
撤退可能な形で判断材料を集める。
これは人生のリスク管理として極めて重要である。
そして、地方から東京へ来る若者に、もう一つ言わなければならない。
東京は「詐欺の密度」も異常に高い。
地方はネットワーク社会だ。
悪評は広がる。
だが東京は匿名性が高い。
だから詐欺師にとって都合がいい。
特に地方から来た若者は狙われやすい。
情報弱者、孤独、知り合い不足、焦り、承認欲求、成功願望。
これらを抱えた若者は、東京では「カモ」として見られることがある。
実際、警察庁の統計でも、特殊詐欺被害は高齢者だけでなく、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺などで若年層被害も増加傾向にある。
2025年には、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害額は全国で1000億円規模に達したとも報じられている。
そして2026年5月28日、警察と大手9銀行は特殊詐欺対策としてオンライン口座照会の連携強化を開始した。
犯罪グループは詐取資金を複数口座へ高速移動させる。
そのため、警察と銀行が連携し、最短即日で口座凍結できる体制を整えた。
これはかなり合理的な対策だと思う。
私は以前、「地方から東京に来る若者向けに、“詐欺マニュアル学習”を必須化したらどうか」というアイデアを考えたことがある。
つまり、
・マルチ商法
・情報商材
・投資詐欺
・闇バイト
・ホスト依存
・ロマンス詐欺
・宗教勧誘
などの典型パターンを、事前教育として叩き込むのである。
空港の水際対策のように、東京流入時点で注意喚起する発想だ。
ただ、現実問題として、
・コスト
・受講率
・効果測定
・自由とのバランス
を考えると、実装はかなり難しい。
そう考えると、今回の警察と銀行の連携強化のほうが、即効性も現実性も高いのかもしれない。
では、なぜひろゆきは、こうした社会の不安に対して、あそこまで楽観的なのか。
その原点は、赤羽の都営団地にある。
裕福ではない家庭、片親家庭、無職の親、鍵っ子が団地には多く、ゲームセンターへ行く金もない、だから公園で遊ぶ、駄菓子屋を冷やかす。
そんな環境だった。
しかし、誰も「ウチは貧乏だ」と卑下していなかった。
比較対象がいなかったからだ。
みんな似たり寄ったりだった。
その経験から、「人間、どうなっても生きていける」という感覚を得た。
大学時代、ひろゆきの生活費は月5万円以下。
家賃2万8000円。食費1万円。原付維持費込みでも5万円。
つまり、「月5万円あれば死なない」と理解していた。
だから不安が小さい。
さらに、5000万円を貯めれば、金利3%時代なら利息だけで年120万円程度。
月10万円近い。
生活費5万円なら余裕だった。
だから22歳で2ちゃんねるを作り、20代でその目標を達成した。
ここで重要なのは、「金持ちになりたい」ではなく、「最低ラインを把握している」ということだ。
フェラーリもいらない。クルーザーもいらない。
ゲーム、アニメ、映画。
そういう大衆的趣味で十分幸福。
高級品は、持っている人に乗せてもらえばいい。
つまり、「所有」に執着していない。
これは、地方移住にも、東京生活にも通じる。
結局、人間は「どこなら幸福か」ではなく、「どこなら自分が消耗しにくいか」で考えたほうが合理的なのだ。
東京は便利だが、高コスト。
地方は低コストだが、不便と共同体圧力がある。
万能解は存在しない。
だから、
「35歳までは東京」
「その後は地方」
「リモート化」
「二拠点化」
など、タイムリミット付きで戦略的に動くことが重要になる。
地方に行くなら、覚悟を持って行け。
東京に来るなら、詐欺と固定費地獄を理解して来い。
そして何より、「自分は月いくらで生きられるのか」を把握しろ。
そこを理解している人間は、意外と強い。
社会が不安定になっても、景気が悪化しても、仕事が消えても、「最悪ここまで落とせば生きられる」という感覚は、人生最大級の精神的セーフティネットになるからだ。
ひろゆきの持論や人生観を知りたい方は、以下の2026年3月28日に発売された新刊を読んで欲しい。
目から鱗のはずだ。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/94380
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